平成28年8月25日(木)、皇居外苑楠公レストハウスにて第二回普及・啓発部会が行われました。
会員88名、オブザーバー2名、報道関係者10名の方々にご参加頂きました。
【会議次第】
14:00 開会 部会長 伏木 亨
14:05 講演「昆布のお話」 株式会社吹田商店
代表取締役社長 吹田 勝良
~5種類の昆布だし試飲と昆布試食~
15:35 休憩
15:45 講演「だしのお話」 部会長 伏木 亨
京都大学准教授 林 由佳子
~5種類の合わせだし試飲~
16:15 普及・啓発部会 各事業報告 普及・啓発部会幹事
各部会より連絡 各部会幹事
16:45 閉会
懇親会
17:00 開会・乾杯 会長 熊倉 功夫
18:30 中締め 事務局長 前原 誠一郎
19:00 閉会
【内容】
<講演「昆布のお話」>
日本昆布協会様からのご紹介で株式会社吹田商店の吹田社長にご講演頂きました。
和食に欠かせない昆布について、生育状況や成長過程、天然昆布と養殖昆布の漁の違いなど、普段なかなか見ることのない昆布の姿を丁寧に解説してくださいました。また、昆布が全国で広く料理に用いられるようになっていった歴史的背景や地域によって消費される昆布の種類の違いに関するお話と合わせて、5種類の昆布だしの試飲と昆布の試食を行いました。実際に試飲・試食をすることでそれぞれの昆布が持つ特徴をより感じながら理解を深めることができる時間となりました。
<講演「だしのお話」>
吹田社長による昆布のお話をふまえ、だしのお話を伏木部会長と京都大学農学部准教授林由佳子先生よりご講演頂きました。
味覚センサーを用いてだしを分析した結果から、だしの味を構成する要素を詳細に示してくださいました。料理人のとっただしと市販のだしの違い、昆布の産地によって苦味や雑味に違いが表れることなどが数値によって示されました。また、だしの味を後世に伝えていくことの大切さについてもお話されました。
その後、昆布だしとかつおだしを合わせた合わせだしの試飲も行われました。
<普及・啓発部会 各事業報告>
各事業リーダーから報告がありました。
・会員向け普及・啓発活動に関しては、6月16日に技・知恵部会との共催による視察・研修ツアーの中で、第一回の部会として今年度の事業計画をご案内した。本年度は10月か11月頃に和食会議全体の合同部会、来年2月に第四回目の部会を計画中。
・本格的なだしを普及させる為のコラボレーションに関しては、本日昆布のお話を吹田社長よりして頂いた。和食の基本であるだしについては今後も引き続きテーマとしてとり上げていく。
・広く国民に対する和食文化の魅力の発信に関しては、6月11日、12日に郡山市で開催された「第11回食育推進全国大会」に出展し、2日間で約1、100人の方にできたてのすまし汁を提供し、だしで味わう和食の日への参加呼びかけも行った。
・視察・研修ツアーの実施に関しては、技・知恵部会との共催で6月16日、17日に「愛知の醸造・発酵文化と郷土の食材、料理の探訪」をテーマに、愛知県内10ヵ所を訪れた。
・「和食」の総合的な情報発信に関しては、和食会議ホームページの改良を含めて、引き続き効率的、効果的な情報発信を進める。
・会員相互のコラボレーション促進に関しては、食品メーカーと料理人のマッチングや、11月24日の和食の日に関連してスーパーマーケットにポスターの掲示を行う。
・マッチング事業に関しては、「だしで味わう和食の日」に向けて出前授業を実施する協力者を募集。
・和食の日をPRするポスターを新たに作成中。
<懇親会>
江原調査・研究部会長監修による、江戸時代の料理書を参考に、エコ・クッキングのアイデアを取り入れて季節に合わせて作られた「江戸エコ行楽重」を頂きながら、会員間の交流を深めました。