昔は三世代同居が当たり前でした。大家族の中で親から子へ、子から孫へと料理や習慣、しきたりなどが受け継がれていったのです。今では大家族は影を潜め多くが核家族となっています。時代を元に戻すことはできませんが、伝えていきたいこと、継承していって欲しいことは今も変わりません。放置すれば失われてしまうかもしれない和食文化、その保護・継承は和食会議のミッションです。

コロナ禍の収束が見通せない今、和食会議では団体ホームページを刷新し、情報発信の強化に努めてまいります。その一環としてホームページに『和食会議「くらしの歳時記」』コーナーを設けました。五節供や二十四節気、雑節などのタイミングに合わせて次世代に伝えて行きたいことを中心に情報提供させていただきます。執筆は和食会議の役員である三氏、料理研究家の後藤加寿子副会長、東京家政学院大学名誉教授の江原絢子顧問、元実践女子大学教授の大久保洋子顧問が年間39回を交代で担当します。それぞれ専門分野のオーソリティーですが、硬いお話ばかりではありません。どうぞご期待ください。

このコラムを気楽にお楽しみいただくと同時に皆様の季節の話題のきっかけにして家族やお友達とお話を膨らませてください。これがひいては和食文化の保護・継承に繋がることと信じております。

和食会議 事務局

くらしの歳時記

39

6月20日 夏至 げし

つゆくさの青が高貴な位を表すとし、花言葉は「尊敬」。
執筆いただいた先達の先生方へ、つゆくさに感謝の気持ちとともに託します。
一年間ありがとうございました。(お)

6月11日 入梅 にゅうばい

先日、15年物の梅干しを味わいました。クエン酸、塩の殺菌作用で長持ちです。
何年先も梅おむすびが食べられますよう、続けて行きたい梅干しづくりです。(お)

6月6日 芒種 ぼうしゅ

おからが、ふと食べたくなり、作り方を母に聞いた覚えがあります。おからの"から"が空っぽで縁起が悪いので卯の花と呼ぶとか。
伝えたい味です。(お)

5月21日 小満 しょうまん

初夏の季語「麦打」「麦刈」「麦扱」。
麦茶、麦酒も美味しく感じる頃。
江原顧問の素敵な麦のお話にちなみ、小満に‟麦"をいただきます。(お)

5月5日 立夏 りっか

「風薫る」
この頃は、魁夷の「緑響く」が思い浮かびます。
五感に響く新緑から、夏に備え元気をいただきましょう。(お)

5月5日 端午の節供 たんごのせっく

四季折々の行事でいただく餅や団子を葉で包むことで、香りづけ、抗菌作用等の面もあるよう。葉を活かすことに食に込めた先人の自然を愛でる情緒を感じます。
大切にしたい知恵です。(お)

4月20日 穀雨 こくう

旬の新鮮な筍水煮についている白い粉。うま味成分のチロシンで、脳を活性化させる働きがあるとも。
美味しいからと食べすぎには、ご注意を。(お)

4月5日 清明 せいめい

燕の雛たちが、軒先でピーピー鳴く姿が愛らしく、子供の頃は飽きずに見ていたものです。燕は幸福の象徴とも。
禍は福となりますように。(お)

3月21日 春分 しゅんぶん

桜満開の小学校の入学式を思い出します。
将来は、寒くならず休眠打破がうまく行われない地域もありそうです。
桜を愛でる楽しみがいつまでも続きますよう。(お)

3月18日 彼岸 ひがん

「暑さ寒さも彼岸まで」季節の変わり目です。
彼岸そばに山菜など添えていただき、体を清め整え、祖先をお迎えしてはいかがでしょう。(お)

3月16日 社日 しゃにち

「社日」は、神様と大地に感謝する日。
米や酒をお供えし、土に触れることでも五感が刺激され雑菌への抵抗力も備わりそうです。(お)