2024年2月16日練馬区立豊玉南小学校で調査・研究部会幹事、東京聖栄大学教授の福留奈美氏が講師となり、5年生3クラス、それぞれ1校時(45分)を使って家庭科の授業と連動した出前授業「だしの教室」を行いました。
授業は、「日本に昔からある伝統的な調味料は?」という質問から始まり、「だし(煮干し)入りみそ汁」と「だし無しみそ湯」の飲み比べ、その後、煮干しを解体して頭・骨・はらわた・身の味見をしました。煮干しのだしがらも食べ比べして、だしの重要な味であるうま味について学びました。続いて、だしの材料となる昆布・かつおぶし(削りぶし)を味くらべして、味の種類である基本味5つとその他の味について確認をしました。最後は、「昆布だし」と「かつおだし」の味くらべをして特徴を確認。その後、2つのだしを混ぜて「合わせだし」にするとうま味を強く感じること、少量の塩を加えるだけでうま味を強く感じて減塩につなげられることを確認しました。多くの体験を通した授業で子どもたちが楽しく「だし」について学べる内容となりました。
【体験学習内容】
・みそ汁(煮干しだしいり)とだし無みそ汁の飲み比べ
みそをお湯だけで解いた「みそ湯」と煮干しの「だし入りみそ汁」を味くらべ。
「魚のにおいがする!」と香りの違いに気づく児童が多くいました。
・煮干しの解体
大き目の煮干しを身と骨と頭とはらわたに分け、それぞれを味わいました。はらわたは「苦い!」、身は「うま味が強い!」と、部位による違いに驚いていました。
・昆布とかつおぶしの味見(材料)
だし用昆布を小さくカットしたものとかつお節(削り節)を味見し、香り、味わいの違いを確認。
・「昆布だし」「かつおだし」の味くらべ、合わせだしによるうま味の相乗効果を確認
まずは、「昆布だし」「かつおだし」をそれぞれ試飲。その後、2つのだしを混ぜ合わせた「合わせだし」の味を確かめ、うま味の相乗効果を体験的に学びました。
・うま味の減塩効果
「合わせだし」に少量の塩を入れるとうま味を強く感じることを確認。
塩とうま味の対比効果で塩分を減らしても満足感のある味付けになることを学びました。
それぞれの味覚体験は、用意した「だしの教室」ワークシートに感じたことをまとめながら行いました。翌週の家庭科の調理実習で取り組むみそ汁づくりに向けて、だしの重要性の理解やみそ汁づくりへの興味、理解が深まったことと思います。
どんなおいしいみそ汁が出来るのか。家庭科担当の先生も子どもたちもとても楽しみにしていました。