村上市立岩船小学校 出前授業実施報告

 新潟県村上市立岩船小学校で「料理人の出前授業」を開催しました。講師は、新潟調理師専門学校の鍵冨茂氏です。
以下は、鍵冨氏からの実施報告書です。

11月24日(金) 岩船小学校5・6年生 2クラス 46名 
授業内容
・前半(約20分)
 パワーポイントを使って和食の説明及び出汁の引き方の説明(小学生にはレジュメを事前配布)
・後半(約20分)
 昆布出汁と一番出汁の試飲 
 小松菜の浸し試食2種
 (①水・味醂・薄口醬油・塩に浸した物 ②出汁・味醂・薄口醬油・塩に浸した物)
 出汁巻き卵と卵焼きの試食

授業風景
・パワーポイントを使っての授業では内容から生徒に質問を問いかけると答えが返ってきたり、驚きの声が上がったりと和食についての興味と認知度が上がったと感じた
・昆布出汁の試飲では「昆布の味が強すぎる・思った以上に美味しい」などの声があがったが、そ の後引き立ての一番出汁を試飲すると昆布出汁に比べて全員が円やかで鰹節の香りがあって美味しいと言っていた。その時に「うま味」について説明すると、ある程度理解してもらったようだ
・出汁の次に小松菜の試食を行ったところ、9割の生徒が出汁を使った浸しが美味しいと声を上げ、ここでも「うま味」について理解が深まったようだ
・調味料の説明で一日1回は味噌汁を食べるか否か質問したところ、約半数の児童が一日1回は食べると回答があった
・出汁巻き卵と甘い卵焼きの試食は3対7で甘い卵焼きのほうが美味しいと好みが分かれた
・今回の出前授業では、地元紙村上新聞と地元のケーブルテレビが取材に来てくれました

児童の感想
・人は美味しいものを食べると自然に笑顔になるのが解った
・今日家に帰ったら、早速母親に「今日の授業で教わった出汁について話をします」
・和食がユネスコ無形文化遺産に登録されていたことにビックリした
・和食が絶滅危惧種と聞いて驚き、和食の魅力や美味しさをこれからは私達が日本の和食を伝えていきたいと思う

感想
・45分の授業ではあるが充分に和食について伝えることができたと思う
・一番出汁を引く前に鰹節の香りをかいでもらい、皆がいい香りと言った。更に一番出汁を引いた後に香りをかいでもらったら、鰹節だけよりも一番出汁のほうがいい香りと盛り上がった
・試飲、試食があることによって出汁の認識がかなり上がったと思う
・校長先生及び担当の栄養教諭の先生から「子供たちが今日の授業をとても楽しみにしていた」出前授業が終わってからは「普段の授業と違い、ほぼ全員の児童が楽しそうに、一生懸命授業に取りくんでいた」との話があった
・出前授業終了後、6年生の児童と輪になって一緒に給食をご馳走になった
そこでは「和食の料理人になって良かったことはなんですか」「和食で一番難しいことはなんですか」「今日の味噌汁の出汁はなんだかわかりますか」「出汁の素材で何が一番美味しいですか」などと色々な質問を受けましたが、児童達が少しでも食について興味をもってもらい嬉しかった
・児童に給食のメニューで何が一番好きかと問いかけたところ、「カレー・ソフト麺」と声があがった

当日、村上新聞の取材がありました。