2022年度 合同部会開催報告

 2023年2月6日(月)13:00より、AP東京八重洲にて、合同部会を開催しました。
参加者は、会員81名、報道関係18社28名、来賓(農林水産省、文化庁他)7名、登壇者及び事務局12名と総勢128名を数え、熱気溢れる会場となりました。
 伏木会長の挨拶に続き、第1部では、熊倉功夫名誉会長の基調講演「「和食」ユネスコ無形文化遺産登録10周年をむかえて」から始まりました。
 基調講演では、2011年から始まった登録への検討委員会のお話から、実際の提案書の検討内容、ユネスコ登録名が「和食;日本人の伝統的な食文化-正月を例にして-」となった経緯等10年前のユネスコ無形文化遺産登録にまつわる情熱的なお話から始まり、「和食の心とかたち」を例に「和食とは何か?」「和食のこれから」についてまでお話をいただきました。
 次に龍谷大学農学部教授山崎英恵氏より「和食の心地よさを探る」と題した講演がありました。講演は、3つのパートに分かれており、「1.和食だしに関するこれまでの研究と知見」では、鰹だしの滋養強壮効果が古くから実感されてきたこと(沖縄の鰹湯(カチューユ)等)と科学的な実験でも証明されていること。「2.和食のだしの心地よさを捉える」では、実験により鰹と昆布の合わせだしには、副交感神経の活動が活発になり、リラックス効果があることが説明されました。最後の「3.コンフォートフードとしてのだしの可能性」では、和食のだしが健康を害さないコンフォートフードとして、気分状態を調整し、心身の健康増進・疾病予防の可能性が示されました。

 第2部は、伏木会長、中澤調査・研究部会長、後藤普及・啓発部会長、村田技・知恵部会長、服部全国「和食」連絡会議議長が登壇し、前半は、各部会、連絡会議の2023年度の事業計画の説明がありました。
後半は、未来に向けた「これからの和食」についてパネルディスカッションを行いました。外国での和食ブーム、学校給食の現状と未来、各地に残る郷土料理の伝承について、和食の深さについて、等々ディスカッションが広がりました。

 懇親会は、伏木会長の乾杯の発声に始まりました。来賓の挨拶は、自民党政務調査会 副会長 参議院議員の赤池誠章様、農林水産省大臣 官房新事業・食品産業部外食・食文化課食文化室長 永濵享様、文化庁参事官(食文化担当)野添剛司様からいただきました。
 中締めの挨拶を後藤副会長からいただき、閉会となりました。