平成29年8月30日(水)キッコーマン株式会社東京本社KCCにて平成29年度技・知恵部会第二回部会を開催致しました。
今回は、村田部会長進行のもと、重要決議事項である役員の改選と28年度技・知恵部会の事業報告、29年度事業計画について報告がなされました。
役員改選、28年度事業報告、29年度事業計画終了後、農林水産省食料産業局食文化・市場開拓課和食室 五十嵐室長から新任の挨拶をいただきました。
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第一回講演会は、「料理に活きる技・知恵の東西比較」という演題で、つきぢ田村の三代目主人である田村隆氏と赤坂菊乃井の渉外料理長の林亮平氏にデモンストレーション、試食を交えた講演と当社団法人会長代行で東京家政学院大学名誉教授の江原絢子氏に解説を頂きした。
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「料理を活かす技・知恵」は全国様々な特色があり、興味は尽きないテーマですが、その中で、東京を中心とする関東と京阪神を中心とする関西での比較を行いました。
味の違いにとどまらず、そこに至るまでの歴史的背景にも触れ、両者の価値を再認識することが目的でした。
今回は、東西の玉子料理比較、厚焼き玉子(関東)と、だし巻き玉子(関西)を、更に、うどんのかけつゆの二つの料理にについてフォーカスしてデモンストレーションと試食を行いました。
特に、玉子料理は、調味料の一つとして砂糖を入れる関東、だしを味わう関西、それによって玉子焼き鍋の形状も、巻き方までも、関東は奥から、関西は手前からというように全く異なりました。砂糖のあるなしも、焼き目のあるなし、つまり見た目にも大きな違いを生んでおりました。
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うどんのかけつゆについても、濃い口しょうゆとかつお節を主とした関東に対し、通常の昆布・かつおだしにうるめ、めじかを加えて雑味をプラスし、薄口しょうゆで味を調えた関西と色、味に顕著な違いを見ることが出来ました。
講演は、お三方に、村田部会長も加わり、深い内容とユーモラスな会話で出席された皆さんからは、大好評を頂きました。
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