2024年5月1日に新潟市立鶴巻小学校にて、「料理人による出前授業」を開催しました。講師は、新潟調理師専門学校の鍵冨茂氏です。
以下は、講師の鍵冨茂氏の実施報告書です。
5月1日(水) 葛巻小学校5年生 2クラス(63名) 合計63名
授業内容
・前半約20分はパワーポイント(和食会議の物を使用)を使って和食の説明及び出汁の引き方の説明
(小学生にはレジュメを事前配布)
・後半20分は昆布出汁と一番出汁の試飲
小松菜の浸し試食2種
(①水・味醂・薄口醬油・塩に浸した物 ②出汁・味醂・薄口醬油・塩に浸した物)
出汁巻き卵と卵焼きの試食
授業風景
・パワーポイントを使っての授業では内容から生徒に質問を問いかけると答えが返ってきたり、驚きの声が上がったりと和食についての興味と認知度が上がったと感じた
・カレー、ラーメン、たこ焼き等が和食と説明すると「え~~」と声が上がった
・昆布出汁の試飲では「昆布の味が強すぎる・おでんやうどんの出汁の味がする」などの声があがったが、その後引き立ての一番出汁を試飲すると昆布出汁に比べて全員が円やかで鰹節の香りがあって美味しいと言っていた。その時に「うま味」について説明すると、ある程度理解してもらったようだ
・出汁の次に小松菜の試食を行ったところ、全員の生徒が出汁を使ったお浸しが美味しいと声を上げ、ここでも「うま味」について理解が深まったようだ
・調味料の説明で一日1回は味噌汁を食べるか否か質問したところ、約半数の児童が一日1回は食べると回答があった
児童の感想
・五味の甘、辛、酸、塩、苦の味は知っていたけれど、一番出汁を飲んだ後に「うま味」がわかった様な気がした
・ある児童が一番心に残ったのは出汁を使った料理と使っていない料理の違いです。小松菜の浸しでは出汁を使うとより美味しく感じ、和食には出汁が必要なことが解りました
講師の感想
・45分の授業ではあるが充分に和食について伝えることができたと思う
・一番出汁を引く前に鰹節の香りをかいでもらい、皆がいい香りと言った。更に一番出汁を引いた後に香りをかいでもらったら、鰹節だけよりも一番出汁のほうがいい香りと盛り上がった
・試飲、試食があることによって出汁の認識がかなり上がったと思う
・校長先生や担当の先生より、「子供たちの表情が今まであまり見たことのないキラキラした表情だった」と言葉をいただいた