2019年1月25日(金)13時より、昨年に引き続き一般財団法人キヤノン財団(以下、キヤノン財団)共催による調査・研究部会シンポジウム「和食と健康」~持続可能な未来に向けた和食食材の新たな展開~を開催しました。調査・研究部会にとっては、第2回目となる科学的なアプローチでのシンポジウムであり、昨年同様多くの皆さんに参加頂きました。
今回の講演内容は、和食を構成する食材であるイネ、牛肉、小麦の最新の知見に基づく研究で、人類が、現在おかれている環境の大変化の中で、例えば地球温暖化の問題、更にはその中での食糧問題など、近未来に起こりえる人類の存続を脅かす問題を解決し、持続可能な未来を創出するべく、新たなアプローチで取組みを進めていらっしゃる先生方の講演でした。大変力強く、まさしく未来への大きな希望を見出すものであると思います。
伏木会長も交えたパネルディスカッションの中でも、それぞれの取組みが近い将来に、人類が今まで経験のない地球温暖化の中でも生き抜いていく方法を見いだせる研究だと確信させるものでした。
最後に、面白かったのは、植物が動物以上に微生物との共生を図り、生き抜いていく姿を知り、当然のことですが、今まで考えたこともなかったので、新たな気づきとなりました。今回も、普段では聞けない、本当に有意義な内容のシンポジウムとなりました。
「和食と健康」は、今後もいろいろな角度から取り上げていきたいと思います。
ご報告頂いた研究テーマ
・西條 雄介 奈良先端科学技術大学院 大学科学技術研究科 准教授
「イネ:微生物との共生により、環境保全型の食糧生産を目指す」
・後藤 貴文 鹿児島大学学術研究院 農水産獣医学域農学系 教授
「牛肉:科学と国土をフル活用した生産システムの大構造改革」
・辻 寛之 横浜市立大学木原生物学研究所 准教授
「小麦:フロリゲンを活用して地球温暖化に強い作物を創る」