11月13日(日)、明治大学にて一般社団法人日本食育学会シンポジウム2016が開催されました。「大丈夫ですか?子供たちの味覚」をテーマとし、伏木会長代行が記念講演を行い、山下相談役がパネルディスカッションのコーディネーターを、田島常務理事がパネリストとして登壇しました。
【概要】
会場:明治大学駿河台キャンパスリバティホール
日時:平成28年11月13日(日)13:30~16:30
参加費:無料
記念講演13:30~14:30
伏木亨(龍谷大学 教授、(一社)和食文化国民会議 会長代行)
「幼い頃から、ダシのうま味を味わうことは重要です」
感謝状贈呈式14:30~14:50
パネルディスカッション15:00~16:30
テーマ「日本型味覚教育をどう普及させていくか」
コーディネーター:山下満智子(京都府立大学特任教授)
パネリスト:中嶋貞治(新宿割烹「中嶋」店主)
田島寛((一社)和食文化国民会議 常務理事)
白尾美佳(実践女子大学 教授)
【内容】
<記念講演> 伏木亨氏
日本の食には、ごはんを中心に味噌、醤油、清酒、ダシ、みりんが多用されましたが、年々それらの消費量が減少しており、日本型の食生活を守る声が高くなってきています。この背景と合わせて、実験動物を使った実験で離乳期の前後が嗜好性の獲得にとって最も重要であったことから、日本型の食生活を継承するために幼いころからダシのきいたうま味を経験することの重要性を解説されました。
うま味の受諾性は先天的であり、においに対する快・不快は後天的であることや、動物実験の様子を動画で示しながらの解説を通して、科学的根拠に基づきながらうま味は幼いころから学習する必要があるとお話されました。
<パネルディスカッション>
中嶋貞治氏
一般社団法人超人シェフ倶楽部会長として、給食を通じて行う食育活動について紹介されました。給食の調理室で調理を行う様子、児童との関わり方や反応などをお話し、食べるということは命を頂くことであり、五感を感じて食べることが重要であるということが伝えられました。
田島寛氏
和食文化国民会議の目的や組織体制、活動内容を説明された後、最も重要な取り組みとして11月24日「和食の日」に行う「だしで味わう和食の日」について趣旨、実施方法、和食会議の支援内容、昨年度実施した様子等が紹介されました。全国の小学校等で和食給食を実施してもらい、児童等が和食文化に触れる経験を通して和食文化の保護・継承につなげていくとお話されました。
白尾美佳氏
学校、農家、JA、市等の地域と連携した食育活動、学生とともに推進する地域食育活動についてお話されました。日野産大豆プロジェクトなど学生が積極的に大豆の栽培に取り組む様子が紹介された他、食べ手となる人が味わう力を育てていくことの大切さについて解説されました。
会長挨拶 伏木亨氏記念講演
伏木亨氏記念講演 山下満智子氏
中嶋貞治氏 田島寛氏
白尾美佳氏 パネルディスカッション