平成28年8月29日、キッコーマン株式会社東京本社KCCにて技・知恵部会第一回講演会が開催され、和食に関係する企業および団体、有識者、料理研究家、メディア等41名の方々にご参加いただきました。
1.日時 平成28年8月29日(月)
13:30~15:30(13:00受付開始)
2.場所 キッコーマン株式会社東京本社KCC
3.内容 演題:「京都市における食育プログラムと出前授業の実際」
講師:日本料理アカデミー地域食育委員会委員長 園部 晋吾氏
(山ばな平八茶屋 二十一代目 若主人)
日本料理アカデミーが京都市と取り組んでいる「日本料理に学ぶ食育カリキュラム授業」についての講演及び模擬出前授業(プレゼンテーション、デモンストレーション、試飲食)
園部晋吾氏
最初に後藤加寿子副部会長よりご挨拶があり、その後園部晋吾氏にご講演頂きました。
和食とは、味わうこととは、というお話から始まり、だしの試飲を行いながら風味の違いを感じ、昆布と鰹節についての理解を深めました。子ども達とも体験を伴う活動を通してだしのことを伝えていらっしゃるとのことです。また、ほうれん草のお浸しの調理をその場で行い、お浸しとはだしに浸ける調理であることや盛付が持つ意味の重要性をお話ししてくださいました。続いて、食の安全・安心に関して、安全と安心は別のことであり、食べものについては安全と安心の両方を満たすよう考えていかなければならないと説明なされました。
小学校の食育における実践では、だしを使って五感で味わう方法を伝える「味覚教育」、どのように食材ができているのか、どこが食べられるのか、どのような味がするかを伝える「食材教育」、どのようにしたらおいしく食べられるのかを伝える「料理教育」を3つの大きな柱としていること、その具体的な内容と子どもたちの様子をお話されました。このような食育の実践を通して、子どもたちが生きる力を育み、感謝の気持ち、他人への配慮・気遣いを持てるようになることを目指し、和食のよさや日本の食文化なども伝えていきたいとのことです。食は人と人をつなぐものであるということ、思いを持って活動を続けながら長期的に考えて広げていくことが大切であるとの思いが伝えられました。
冒頭挨拶する後藤加寿子副部会長 昆布の話
鰹節の話 だしの味わいについて
実演調理 ほうれん草のお浸し 盛付の話
会場の様子