令和6年11月13日(水)、鹿児島県日置市立美山小学校にて全校児童1~6年生33名を対象に、11月24日“いい日本食”「和食の日」を前に、特別出前授業を実施しました。
4校時に授業が行われ、冒頭に猿渡校長先生から、「今日は美山小学校でしかできない特別な授業を行います。そして「だしで味わう和食の日」に合わせた薩摩焼のお茶碗給食と、ふだんから交流の深い韓国の料理を一緒に食べることができます。楽しみながらたくさん学んでください」とご挨拶がありました。
特別講師は、美山薩摩焼振興会会長 第十五代 沈壽官氏、韓国料理家 ジョン・キョンファ氏、和食会議 後藤副会長が担当し、3つの授業を行いました。薩摩焼の歴史とお茶椀給食の意義、韓国の料理・食文化、和食における「だし」「うま味」の大切さを学ぶことができました。子どもたちからは、「食べる物は似ているのに、食べ方が(国によって)全然違っていることに気づきました」「日本の縄文土器が世界で一番古い焼き物だと知りました」などの感想があり、新たな発見に皆がいきいきと新鮮な表情をしていました。
給食は、和食と韓国料理の献立<白いご飯、ピリからみそ汁(白菜キムチ・鰹節と昆布の合わせだし)、さばの黒糖みりん焼き、「にらとにんじんのチヂミ」、牛乳、お茶でした。1・2年生、3・4年生、5・6年生それぞれのクラスに分かれ、「いただきます」のあいさつとともに薩摩焼のお茶碗を使っての給食をおいしそうに楽しそうに喫食をしていました。
子どもたちは、初めての「日韓」合同の出前授業と給食を経験し、とても印象深く記憶に残る1日となりました。
最後に、本企画の実施にあたり、多大なご尽力をいただきました美山小学校・猿渡校長先生と教職員様、チヂミの調理を手伝っていただいた地域ボランティアの方々など、関係者の皆様に改めて御礼申し上げます。
※日置市立美山小学校における「お茶碗給食」の取組について
美山は、今から400年以上前に朝鮮からの陶工が渡来し、それを礎にした薩摩焼の歴史と伝統文化に育まれた地域です。このような歴史や伝統文化を生かし、子どもたちの望ましい食習慣・マナー、和食の良さを学び、食器などの道具を大切に取り扱う態度形成・心の醸成を目的として、美山小学校では、美山薩摩焼振興会の理解・協力のもと、平成28年から「薩摩焼お茶碗給食」を実施しています。