2024年9月30日 小平市立小平第九小学校にて、調査・研究部会幹事、東京聖栄大学教授の福留奈美氏が講師となり、体験中心の出前授業「だしの教室」を行いました。対象は、5年生2クラス、各45分間で家庭科と連動した内容です。
授業は、「味くらべ」から始まります。日本の伝統的な調味料として、「だし(煮干し)入りみそ汁」と「だし無しみそ湯」を飲み比べし、「魚のにおいがする!」と香りの違いに気づく児童が多くいました。次に、みそ汁を作るための3つの材料「みそ、だし、汁の実」で知っているものを書き出し、「だし」の大切さを実感。
続けて、煮干しそのものの試食に進みます。動画で煮干しを「3枚おろし」にする手順を確認してから、一人一人が大きな煮干しを解体し、頭・骨・はらわた・身の味見をしました。はらわたは「苦い!」、身は「うま味が強い!」など、様々な感想が出ました。また、基本味5つとその他の味を知り、それぞれの味がする食べ物も確認しました。
煮干しだしについては、だしの取り方の動画を見て、はらわたを取る目的など、大事なことを確認しました。煮干しだしを試飲し、だしがらも食べて味くらべをすることにより、だしの中心的な味であるうま味について学びました。
だしの材料となる昆布・かつおぶし(削りぶし)そのものも味くらべをして、においや味の違いを感じ取り、自分の言葉で表現。「本枯節」の現物も見て、触ってもらいました。
【体験学習の内容】
・みそ汁(煮干しだしいり)とだし無しみそ汁の飲み比べ
・煮干しの解体と部位別の味見
・だしの取り方、「煮干しだし」と「だしがら」の味見
・昆布とかつおぶしの観察と味見
それぞれの味覚体験は、「だしの教室」ワークシートに感じたことをまとめながら行いました。家庭科の実習で10月以降に煮干しだしのみそ汁づくりをするとのことで、直前の授業で「だし」の重要性について体系的に学ぶ良い機会となりました。子どもたちも積極的で、家庭科担当の先生も一緒に、充実した時間となりました。
最後に、和食会議のプチ和食講座「ユネスコに登録された和食とは?」を視聴し、今回の授業の意義と「和食の日」、「だしで味わう和食の日」の取組みを知ってもらい、授業は終了しました。