6月2日(月)に国際医療福祉大学(成田キャンパス)にて、学生80名に『世界の中の和文化 ユネスコ無形文化遺産「和食」を知る』をテーマに出前授業を実施いたしました。講師は和食会議事務局の稲田事務局長が務めました。
90分の授業では「和食」とは何かをテーマに、ユネスコの無形文化遺産に登録された「和食」を、その4つの特徴とそれを支える「だし」「発酵調味料」「米」「水」などについて説明し、そのあと「和食」を取り巻く環境と課題をSDGsと絡めて、他に子どもに対する食育の意義などについても話しました。
最後に、和食の要である「だし」の体験学習として昆布とかつお節の合わせだしを試飲していただき、その「うま味」を体感してもらいました。
以下、授業後の学生のレポートの紹介です。(抜粋)
実際に自身の立場に立って考えた貴重な意見です。是非、お読み下さい。
●昆布と鰹出汁がうまく手を取り合いながらそれぞれの良さを最大限に活かしあっていた。少しとろみもあり、まるで海の情景が思い浮かぶような深みのあるうま味を感じることができた。(薬学科1年)
●和食の魅力や背景をもっと深く理解し、大切にしながら日々の食事を楽しんでいきたい。また、自分自身が日本の食文化を次の世代に伝えていけるような意識を持って生活していこうと思った。(薬学科1年)
●私は小さい頃から鰹節が嫌いであり、少しでも鰹節の味がすると口をつけることはなかったが、今回のだしの試飲はおいしいと感じた。自分でも驚きだった。(薬学科1年)
●若年層に海外から和食が評価されていることを知ってもらい日本食に興味を持ってもらいたいと同時に日本食に対する誇りを持ってほしいと強く感じた。そうすることで日本食の重要性を知り、引き継ごうと言う意思が増えるのではないかと考えた。(薬学科1年)
●時代の変化による和食文化の衰退が垣間見え、悲しさを感じた。自分もこの文化を絶やすことなく広げていく担い手になりたいと強く思った。(看護学科2年)
●かつて食事は一種の「儀式」のような意味合いを持っていたのではないかと考える。飢饉が頻発し、贅沢な食事を取ることが難しかった時代があり、だからこそ「食」そのものに感謝する気持ちが形式化され、儀式的な側面が生まれたのではないだろうか。(薬学科1年)

