皆さんこんにちは。近茶流の柳原尚之です。
今回は箸の持ち方について
日本料理は、箸でいただく料理です。600年代に遣隋使によって中国から日本に箸がもたらされましたが、その頃から平安期ぐらいまでは、料理の手前に匙(スプーン)とセットで使われていました。その後、時代と共に箸だけがお膳に置かれるようになりました。
箸だけで色々な料理を食べる必要があることから、つまむ、はさむ以外にも、乗せたり、包丁のように切るように使ったりと幅広い操作性が求められるようになりました。
そこで、箸も持ち方で皆さんに質問です。
箸を持ってみて、図のように大きく開くこと出来ますか?(図1)
きちんと持てている場合は、しっかりと開くことができるので、正しい箸を持てているかのひとつの目安になります。
是非、お子様やお孫様の持ち方も確認してみて下さい。
箸は皆さんが毎日使う道具なので、操作性以外にもきれいにお箸を持ちたいものですね。
そこで、今回は箸の美しく機能的な持ち方を紹介します。
① 重心の確認
まず箸の重心を確認してみてください。一本の箸を人差し指の上に乗せてみて下さい。(図2)そうすると重心が分かります。その重心に近いところを支点としたほうがスムーズに動かすことができ、操作が楽になります。多くの塗り箸は、箸の太い方の箸から長さの1/3ぐらいの所に重心があります。割り箸は、真ん中にあります。(図3) 金属の箸など重い箸は、遠心力が働いて動かしにくくなるので、箸を選ぶとき重さや重心も大切です。※箸の選び方は次回紹介します
② 一本を持つ(図4)
箸の重心あたりに、親指と人差し指、中指の3本指で鉛筆を持つように箸を1本だけ持ちます。(重心だけで無く箸の長さや形によって持ちやすい位置は微妙に変わるので、最後に調整してみてください)
③ 2本目を持つ(図5)
下の箸を親指の付け根に隙間のないように差し込み、親指の付け根と薬指で箸を支える。
④ 動かしてみる(図6)
下の箸は動かさず、親指を支点にして上の箸だけ動かし、箸先を動かす。
美しく持てているかのチェックポイント
〇人差し指には力をいれず、なめらかなカーブを描いているか。
〇親指が上の箸よりでないようにする。
箸をきれいにもてることは、一生の財産です。ぜひ、ご家族と共に、箸も持ち方を改めて見直してみてはいかがでしょうか。
柳原 尚之
次回は、4月3日です。