くらしの歳時記

7月7日 小暑 しょうしょ

 小暑は、二十四節気のひとつで、夏至から数えて15日目の7月7日頃ですが、今年は、五節供として知られる七夕と同じ7日です。本格的な夏の到来より少し前ということで、今年の期間は、7月7日から21日までで、その後が大暑になります。二十四節気は、1年を春夏秋冬の4季節に分けて、さらにそれぞれを6つに分けたもので、小暑は、夏の5番目にあたります。二十四節気という表現は、近代以降に一般化されたようですが、小暑、大暑など24の「節気」は古代から使われています。
平安時代から貴族の間では現在でいう二十四節気は、季節の区切りとして必要とされたようで、律令の細則をまとめた『延喜式』には、24の「節気」のそれぞれについて、期間や日の出、日の入りの時刻と宮門を閉める時刻を記しています。今の時刻などとはずれがあるようですが、季節による日の出、日の入りにより時刻を定めていたともいえるでしょう。
 島根県の西側で育った私は、夏至から小暑頃の季節は、夕食後もまだ外は明るく、お風呂を済ませて、家族で散歩などをしたことを思い出します。東京より30分ほど日の入りが遅かったので、夜8時近くまで明るかったのです。汗を流してさっぱりした体に、涼しい風と楽しい語らい、特別なことはなかったのですが、嬉しいひと時でした。
 この時期の食べ物で印象に残っているのは、シイラの沖づくりです。シイラは万作とも言いますが、頭が丸い、ややグロテスクとも思える1.5~2メートルにもなる大きな魚です。海が近く、新鮮な魚介類は、年間を通して日常食として食卓に上りました。シイラは、鮮度が落ちやすいため、三枚におろし、皮をつけたままぶつ切りにして塩をして、しばらく置いてさっと洗い、酢に漬けます。もともと漁師料理で、船上でシイラを三枚におろして塩を降っておき、帰港してから洗って酢に漬けたのだと父から聞いたことが、今も記憶に残っています。

江原 絢子

次回は、7月7日 七夕(しちせき)です。