「和食」のつぼ 執筆者プロフィール

Kenji Fujii

作陶家。萬古焼窯元・藤総製陶所4代目当主。
萬古(ばんこ)焼窯元の長男として1963年に三重県四日市市に生まれる。
現在、藤総製陶所の代表を務めながら、「萬古陶磁器工業協同組合」理事長/「萬古陶磁器振興協同組合連合会」理事長/「一般財団法人日本陶業連盟」理事/「日本陶磁器工業協同組合連合会」副理事を兼務。
近年の作陶品である『至高急須』や『ひとしずく』の茶器は三重ブランドの公式認定や三重グッドデザイン賞を受賞。『使う人も、作る人も、そのまわりの人たちも、みんなに笑顔が広がり、幸せになる器づくり』を目指して、作陶活動を続ける。

JAPAN URUSHI WARE FEDERATION OF COOPERATIVES

http://shikki.or.jp/
昭和32年に設立された現経済産業省の認可団体で、漆器製造・卸業従事者で構成された全国16の産地組合の連合体。昭和15年の発足当初は、物価統制令下の公定価格認可申請のための連合体として、設立時は、中国との国交正常化前の中国産漆の輸入・分配する組織として、時代と共にその役割を変えてきた。現在は、天然木に漆塗装に代表される「漆器」と、合成樹脂塗料などを塗装した「合成漆器」の二つの産業をまとめる唯一の全国団体として、日本最大規模の日常漆器の展示即売会である「全国漆器展」の開催(9月)や、11月10日「漆塗りのお椀でご飯をいただく記念日(めしまりの日)」普及事業の推進などを中心に、漆器産業の振興に寄与している。
事務局長 春原 政則 デジタルツールを活用した情報発信や漆器の海外プランディングの立案、漆器の抗菌性・抗ウイルス性の検証、連合会初の叙勲申請等、様々な視点から漆器産業の振興に寄与している。特にここ数年は、団体・企業とのコラボレーション企画に積極的に取り組み、新たなPR戦略を推進している。

Naoyuki Yanagihara

近茶流宗家  柳原料理教室 主宰  博士(醸造学)
東京農業大学大学院醸造学専攻後期博士課程修了。小豆島の醤油会社勤務やオランダの帆船でのキッチンクルーの経験をもち、現在東京・赤坂の柳原料理教室で、日本料理、茶懐石の研究指導にあたる。NHK「きょうの料理」などテレビ番組出演の他、NHKドラマ「みをつくし料理帖」、大河ドラマ「龍馬伝」「青天を衝け」などの料理監修、時代考証も数々手がける。TBS「渡る世間は鬼ばかり」の料理所作指導を長く務めた。
2015年文化庁文化交流使、2018年農林水産省日本食普及の親善大使に任命され、世界へ日本料理を広める活動を行う。ライフワークは江戸時代の食文化の研究と継承、そして子ども向けの和食料理本の執筆・講義を通した子どもへの食育を行っている。
近著には、美味しい暮らし 季節の手仕事(池田書店)、世界一美味しいご飯をわが家で炊く(青春出版)、はじめての和食えほん 春のごちそうをつくろうシリーズ 春夏秋冬(文溪堂) 他

Noriko Nagao

食卓文化研究家。生活環境学修士(奈良女子大学)。龍谷大学農学部大学院博士後期課程在籍中。
TV大阪科学番組アナウンサー、ACTV有線英語放送局・英語アナウンサーを経て、インテリア、カラー、テーブルコーディネーションを学び、現在アール・ド・ヴィーヴルジャパン主宰。京都文教短期大学非常勤講師、大阪夕陽丘短期大学非常勤講師、NPO法人食空間コーディネート協会理事、食空間コーディネーター資格認定講師、卓育インストラクター、カラーコーディネーター、和食文化国民会議会員、和食文化学会会員、日本家政学会食文化研究部会会員。英語による、食文化、食空間コーディネートのセミナーも行う。著書は、『12か月のLife style Book ~食卓からしあわせは始まる~』 『和食の力に魅せられて~伝統美味食の世界~』がある。インスタグラムnagaonoriko2020では、日々の活動内容が掲載されている。

Shingo Sonobe

山ばな 平八茶屋 二十一代目主人
1970年京都生まれ。大学卒業後、3年間の修行を経て、自店の「山ばな 平八茶屋」に戻り、調理場に入りながら経営に従事する。現在は経営者、料理人としてだけでなく、特定非営利活動法人「日本料理アカデミー」理事(地域食育委員長)を務めるほか、京都料理芽生会前会長、京都市教育委員会の社会教育委員、日本料理に学ぶ食育カリキュラム推進委員として食育活動に従事している。2007 年、京都府青年優秀技能者奨励賞(明日の名工)を受賞。

Kazuko Goto

料理研究家。武者小路千家十三世家元有隣斎と千澄子の長女として京都に生まれる。茶懐石料理研究家の第一人者でもあった母親の影響から、日本料理にはとくに造詣が深い。また、海外の食材や新しい調理道具を取り入れるなど、時流にのった独自のスタイルで新和食を提案。京都の和食文化の推進に寄与し、顕著な功績や貢献が認められる個人や団体を表彰する「京都和食文化賞」(2016年度・第二回)を受賞。著書に『茶懐石に学ぶ日日の料理』(2011年 グルマン世界料理本大賞「食の文化遺産」特別賞 辻静雄食文化賞受賞・文化出版局)、共著に和食文化ブックレット『おもてなしとマナー』(思文閣)など多数。

Aya Kiyoshi

食文化研究家。
上智大学文学部史学科卒業。大谷大学大学院文学研究科仏教文化専攻修了。
専門分野は食文化史、行事食、郷土食。近著は『和食手帖』(共著、思文閣出版)、『ふるさとの食べもの(和食文化ブックレット8)』(共著、思文閣出版)、『食の地図(3版)』(帝国書院)など。一般社団法人和食文化国民会議調査・研究部会幹事、文化庁食文化機運醸成事業検討委員などを務める。